N.macrophylla - Thomas Alt clone / Masao Honda
今年最初のネペンテス栽培記録はドイツのトーマス・アルト由来のマクロフィラ・クローン。今より30年以上も前に山田植物農園の山田さんがドイツより苦労して入手されたフラスコである。
このクローンは東京の本田さんが唯一アダルトまで育成に成功したと想われる。赤いティア・ドロップ型の美しい品種であった。 現在では本クローンは失われており現存する同苗は本田さんが育成したアダルト苗と当方にある幼苗だけになってしまった。
N.macrophylla - Thomas Alt clone
画像左:29th Apr 2013 私の爪程しかない小さなフラスコ苗
画像右: 6th May 2014 植付けから1年後 成長速度は早い方かな?
『このクローンは誰も育てられなかった。唯一、本田さんだけが大きく出来た』と山田さんより育成を勧められたのは今より10年前の事。しかしその後なかなか苗が届かなかった。山田さんはフラスコを業者に預けて増殖を委託されてたのだが、その業者は何年も培地を交換せず放置していたらしく、増殖どころかクローン苗は消滅寸前であったとの事。山田さんは慌てて業者から回収したフラスコをバラして何本かを農園に残し保険の為に数名の栽培家に育成を託された。それが2013年4月末。
その後、全ての苗は腐ってしまい残っているのは当方だけになってしまった・・・
17th Aug 2015 N.macrophylla - Thomas Alt clone
植付けてから約2年3ヶ月。生育は順調。当方温室は冬季の約5ヶ月近く日照が無くなる為に、一年間の育成期間は約6~7ヶ月間だけ。それでもこれだけ育ってくれた。
14th Aug 2016 N.macrophylla - Thomas Alt clone
植付けてから約3年3ヶ月目。ミズゴケ植えから、軽石にベラボンを少し混ぜたものにメディアを換えて植替えした。鉢上から黒土を軽く塗してみた。
マクロフィラらしくテカテカ光る肉厚な葉を展開する様になった。
2nd Sep 2017 N.macrophylla - Thomas Alt clone
2016年の植替え後も生育は順調だったが、その年の冬季に酷く植物体を傷めてしまい2017年は悪い状態が続いた。
13th Jun 2018 N.macrophylla - Thomas Alt clone
去年6月の様子。これは酷い。2017年の冬は例年以上に日照が無く全ての植物が酷く傷んだ。3月中旬を越えても陽が入らず苗が動き出したのは5月の連休頃。展開する葉は小さく潜芽の姿も見えない。結構ヤバイ状態。 結局、去年は上手く育たず苗の直径は一昨年よりも一回り小さくなってしまった。用土に問題は無いと感じたので鉢は弄らずそのまま見守る事にした。
17th Jun 2018 N.macrophylla - Thomas Alt clone
去年は小さな赤い捕虫袋が一つだけ着いたのみ・・・・・
5th Jan 2019 N.macrophylla - Thomas Alt clone
今年お正月明け。去年10月頃から少しずつ調子が戻りやっと苗の直径が大きくなった。植替えして苗を弄らなくて正解だった。下手に植え替えて根を傷めてしまい、その後10年経っても全く大きく成っていない本種の実生苗を数鉢維持している。
2017、2018年の2年間は苗を殆ど大きくする事が出来なかった。今年の5月で6年になるのに育成の成績が酷い。
この冬の当温室上空には珍しくまだ上空に雲が停滞していない。このまま春まで雲が停滞しなければ晴れの日は反射した和らいだ陽の光が温室に入り込み植物が傷まなくて済むんだけど・・・
Wild N.macrophylla red teardrop pitcher
トラスマディ山の野生個体。真っ赤なティア・ドロップ型の捕虫嚢が素晴らしい! こんな捕虫嚢は茎がかなり徒長しないと着かない。本田さんの株ももう少し維持していれば同じ様な捕虫嚢が出来た筈なのに育成スペースの限界で手放す事になってしまった。 私も何時の日かこんな立派な捕虫嚢を作ってみたいな。
~ わたしのかぞく ~
1月1日 元旦お正月
去年、母を亡くして気持的に騒ぎたくなかったので初詣に行かなかった。今年は寝正月だったけどそれはそれで良かったかも。
連日、海老・蟹や魚を食べ過ぎて痛風ががががが・・・・・
旧年度はお世話になりました。
今年もよろしくお願い致します。
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