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Nepenthes burbidgeae G.Tambuyukon #2. 'Vivid Pink Bag'

 暑い・・・ 夏は現場作業が辛くて堪らん。毎日約6ℓの水分を補給するが全部汗で出てしまいトイレに行っても何も出ない。こうなったら痛風が酷くなる。先生から沢山水分をとってトイレに行くように云われているが、出ないものは仕方無い・・・
温室の植物の世話は妻がやってくれている。気温や天候に応じて高山性温室の潅水シャワーと遠心力加湿器を交互に動かしてくれて、低地性温室が乾かない様にマメに水をやってくれている。 だがやはり水加減は素人には難しい・・・ 低地性温室はカラカラに乾いてしまってるのに鉢の用土はいつも濡れている。すると根腐れ気味になってしまう。せっかく調子が上がって来てこれから!と云う鉢が一気に不調になる。挿し木増殖していたN.ampullaria、N.rafflesianaの類が沢山ダメになった。
毎年この時期にN.northianaが作下がるのがもどかしい。
高山性温室も同じくだ。 乾くのを恐れ潅水シャワーに頼り過ぎてしまうのでどうしても根腐れ気味になる。 この時期に根腐れさせるとそのまま逝ってしまう事は少なくない。 本当に植物の世話する時間が無くなって来たなあ・・・
一昨年だったか、見かねたマニア志向の後輩達から『中村さんは栽培数を減らすべき』だと勧告された。私もそう想う。けど『コレだ!』と想う個体に出逢ってしまうとお金が無くても買ってしまう。そして世話できずに枯死させてしまうのである。
先日もバンコクから至極の逸品が届いた。ずっと欲しかった選別個体であるが、なかなか手に入らなかった。
枯れなきゃ良いけど・・・

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 29th.May.2015 N.burbidgeae G.Tambuyukon #2. 'Vivid Pink Bag'
タンブユコンのバービッジアエ種子から実生した個体。この個体の撮影が苦手だ。
凄く派手な色彩を写真に反映させる事が出来ない。逆光気味で撮ると繊細な色目が潰れてしまうし、順光気味で撮ると袋筒の鮮やかなピンク色が飛んでしまう
最初は沢山あったタンブユコン産実生苗の育苗中少し変った個体を残しながら選別した個体の一つで、この個体はタンブユコン産バービッジアエの#2. 小さな頃から植物体が派手なクリムゾンで捕虫嚢も丸くビビッドな蛍光ピンク色だった。

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 29th.May.2015 N.burbidgeae G.Tambuyukon #2. 'Vivid Pink Bag'
2年前の5月末。冬の間はどうしても草体を酷く傷めてしまうが、N.burbidgeaeは耐陰性があるのか冬季の傷みは軽度である。 本個体はとても鮮やかな赤味を帯びた植物体である。 他産地のN.burbidgeae同様に生育が早く、強い。 故に育成が杜撰になりがちで植替えも何年もやった記憶が無い・・・

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 3rd.Apr.2017 N.burbidgeae G.Tambuyukon #2. 'Vivid Pink Bag'
今年の4月。上記の様に本種は耐陰性があり、真っ暗な冬以外は常に着袋してくれる。 順光で撮影すると色が飛んでしまう。どうやって撮影したら良いのか。
写真でその美しさを表現する事が出来ないが、本個体は蛍光色の様なとても鮮やかなピンクの下地に綺麗なクリムゾン斑が入り、唇のクリーム色とクリムゾンのストライプも申し分ない美しさである。 今年に入ってから捕虫嚢がサイズアップし、本種特有の丸くどっしりした形になって来た。 本個体は最近までまだナンバリングもされていない個体であったが、'Vivid Pink Bag' と云う名前を付けてタンブユコン#2.の座を手に入れた。

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 1st.May.2016 N.burbidgeae G.Tambuyukon #2. 'Vivid Pink Bag'
去年5月、開いたばかりの捕虫嚢。 うまく撮れているが派手な発色が表現出来ない。

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 1st.May.2016 N.burbidgeae G.Tambuyukon #2. 'Vivid Pink Bag'
去年5月、植物体。相変わらず美しい草体。真夏の温色度数が高い光を当てると赤味が薄れる。 鉢はずっと4号鉢のまま植替えもしていない。 たぶん鉢の中は根がとぐろを巻き根鉢になっているんだろう。本種やN.rajah、N.merrillianaの様な根をよく張る大型種は大きな鉢で栽ってやらないと草体が大きく成らず当然、捕虫嚢も大きなものを着けてくれない。 先日、鉢増した。といっても7号鉢だけど。
そん時にまたやらかした・・・ あれだけ注意深くしたのに、葉っぱが千切れて草体も傷付けてしまった。

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 3rd.Apr.2017 N.burbidgeae G.Tambuyukon #2. 'Vivid Pink Bag'
今年4月。う~んドギツイ発色。 でっぷりした捕虫嚢。 素晴らしい個体。
N.burbidgeaeはとても美しい原種である。 捕虫嚢の形も大きさも申し分ない。
なのに最近の人達が本種について触れる事は稀である。苗を買い成熟させた若者なんて見た事もない。
本種は個体差が大きく驚くほど美しい個体も多いのに栽培している(欲しがる)人が少なく、故に価格面での価値が低い。 
私はN.burbidgeaeのとても美しい個体を色々と維持しているが、おそらく本種を増殖して放出する事は無いだろう。
私は狂気的なマニアだと想う。沢山の実生苗を育てて選別し、中には全てカスだった事もあるし、交雑していたものもある。 借金して数十万円~百万円以上も掛けてようやく出逢った個体を放出してもネペンテス栽培界はマニアが少ないので、私が掛けた時間とお金に見合う額では誰も欲しがらない。 本種の場合は特に安い値しか付かないだろう。
実生からアダルトに出来る人はどれ位居るのか? 技術面や栽培容積、ランニングコスト等けっこう大変(その中から逸品を見出すのは栽培家としては醍醐味であるが)。 
しかし国内のネペンテス愛好家にとっては選別個体という概念は希薄で、品種としての感慨しか無い様である。 
故にクローン、実生を含めた海外輸入転売品と、抜擢個体の価値が等価値な様である。
私のナンバーズを格下げで放出するのは我慢出来ない。 
だから出さない。門外不出も良いと想う様になった。
昔の栽培人は本種を必ず栽培して愛でていた。 最近の若手は新しいものばかり追い求めている様に見える。美しい品種とは何なのか、個体差の奥深さ、選別個体の崇高さを理解して欲しいな。もっと栽培が愉しくなるのに。

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 14th.Jul.2017 N.burbidgeae G.Tambuyukon #2. 'Vivid Pink Bag'
今年7月の捕虫嚢。小振りの袋、残念。 この個体は2つのタイプの捕虫嚢を交互に着ける。画像1枚目の様な純血種そのもののドッシリした形の捕虫嚢。そしてもう一つは2枚目画像や、この袋の様な猫背っぽいオチョボ口に薄い唇の捕虫嚢。その2つの形の捕虫嚢を交互に着ける。何か過去の掛かってるのかな? タンブユコンのN.burbidgeaeが自生する地帯はどうだったかな。 確か海抜1,500m付近のmusang camp周辺に沢山のバービッジアエが地生していた。まるくて大きな袋を着ける個体が多かったがキナバル山系の個体群とは少し違った形質に感じた。キナバル山系の個体群(純血種と想われる個体)は硬くてゴツい感じなのに対して、タンブユコン産の個体群は少し薄くて繊細な様に感じた。 
musang campから直ぐ上は直ぐにN.edwardsianaが群生している。N.burbidgeaeとN.edwardsianaのクロスを探したが全く見付からなかった。 本個体が過去にN.edwardsianaを飲み込んだ形跡も見て取れない。musang campのN.burbidgeaeが地生する地帯にはN.tentaculataが生えてた。もしかしたら本個体の親株は大昔にN.tentaculataを飲み込んだ個体なのかもしれないな。

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 2nd.Aug.2017 N.burbidgeae G.Tambuyukon #2. 'Vivid Pink Bag'
この捕虫嚢はなかなか深みのある発色をしていたので沢山の写真を撮った。朝日の下で色んな角度から、昼間、そして夕方の西日から。けど何でこんなに色が飛んでしまうのだろうか。やはりカメラ任意で撮るとカメラが勝手にコントラストや明るさを変えてしまうのか。しかしマニュアル操作なんてやってる暇も無い。

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 14th.Jul.2017 N.burbidgeae G.Tambuyukon #2. 'Vivid Pink Bag'
明るめで撮ると明るいピンクが飛んでしまうし、暗めで撮ると発色どころじゃない画像になる。もういいわ。

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 30th.Mar.2017 N.burbidgeae G.Tambuyukon #2. 'Vivid Pink Bag'
数年前からボルネオ高山系の選別個体の事を書く事が億劫になっている。 以前、ボルネオ島で行われている密猟者による乱獲問題について書いた事があるが、その時に私は激しく叩かれた。 
どうやら一般のネペンテス愛好家は、先人達が自生する植物が無くならない様に徒長した枝の一部だけを切り採った事と、密猟者が無差別に大量の個体を根こそぎ抜き取ってしまう事の判別が付かない様であった。
私が維持する美しい個体の一部は、先人が自生地で切り採った枝から増えたものだと非難された。
自生地の個体数を減らさない様に分岐した枝の一部を持ち帰った行為を絶対に許されないとする一方で、たとえ乱獲由来だとしてもサイテスがあるものは正規品だと言い張る。
私からすれば先人達が行ったコレクトは”暗黙の了解”であり、全ての園芸界において行われて来た事である。 しかし密猟者の乱獲は”禁じ手”である。
ただでさえ個体数が少ない高山性種を根こそぎ採ってしまうと自生地消失に繋がるではないか。 
一般の愛好家にこの”暗黙の了解”と”禁じ手”の違いを解ってもらえなかった。
そもそもネペンテス園芸界に昔から存在する全てのものは先人の尽力で自生地から切採った枝ではないか。古くから受け継がれる交配種の親元、植物園に展示されている素晴らしい株のほぼ全てがそうなのである。
自分達の育てている植物の由来を知ろうともせずに他人の栽培品を非難する人達とは話し合いにならなかった。 
その時に私の栽培品と私の栽培スタンスにまで非難が及んだ。『あなたの云う”極袋”てなんですか?賛同出来ない。 あなたの様に美しく稀少な株を有り難がる人間が居るから、自生地で乱獲が増えるんだ』と云う様な事を連日書き込まれた。
書き込んだ人達の中には、入門時に私が色々と教えてあげた人達も居たし、当ブログを参考に栽培法を学んでいた人たちも少なくなかった。
後に色々と聞いた話では、乱獲問題について私が言及した時、愛好家どうしで乱獲問題について語られる中で事実が捻じ曲げられ話しが大きくなり、無知な怒りの矛先が一部のマニアに向いた。 
珍しい個体や高額なウツボカズラを収集するマニア達を吊るし上げようとする動きがあった様で有る。まるで魔女狩りである。 
彼らが余りに無知過ぎるのと、想い込みや便乗で私を叩く様子が哀れに見えた。 何も努力もしないで先人の栽培情報をタダ観し、ただ売ってるものを買って育ててるだけの若造が一人前の顔して、誰に向かって物を言ってるのか・・・と腹が立った。
乱獲由来の”正規品(?)”を買い求める人達が、私の栽培品を憶測で悪いものだと決め付けて叩く。 鼻で笑うしかなかったが、一時期ブログでネペンテスについて書くのが嫌になった。 それからは『選別個体』について書く事が億劫になってしまった。 
でも、良いものは良いし隠す必要もない。ここは私の栽培品の栽培記録を記す場所だし、最近は別に叩かれても平気になってきた
だから今回はタンブユコン産の実生苗から出た抜擢個体を書く事にした。 
けど『ビビッド・ピンク・バッグ』はセンスが無いなぁ・・・






~ 今日の音 ~
Queen - Killer Queen (Lyrics)  1974
クイーン・・・ 誰もが知ってる伝説のバンド
3人のコーラスとギター・オーケストレーションが
奏でる重厚な音はまるでオペラの様・・・
クイーンの曲全てが最高
その中から『Killer Queen 』が、~今日の音~
1974年に発表された素晴らしい音色。

Queen - Killer Queen (Live at Earl's Court, London '77)
活動開始してから6年後のライブ音源
フレディ・マーキュリー若いなぁ~

Queen - Killer Queen (Live In Japan 1985)
1985年のライブ音源
フレディ・マーキュリーが逝ってしまう約5年前の映像。



~ 最近のおもいで ~
夏になり無休が続いてる。この先も予定が詰ってる。
予定していた家族キャンプもキャンセルする他なかった・・・
初夏にこども達と遊んだ思い出
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4th.Jun.2017 南曽根子供会ボーリング大会
6月に子供会のボーリング大会に参加した。
こども達は初めてのボーリング
長女のチーコが愉しそうだった
妻は私よりもスコアが良かった・・・
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4th.Jun.2017 南曽根子供会バーベキュー大会
ボーリングの後は町内でバーベキュー
青年団と拾伍人組の若い奴らが準備を手伝ってくれたが
頼んでいたお肉が赤味ばかりでホルモン系の白身が無かった・・・
我々オヤジ世代から文句が出た
準備させておいて文句云うなって?
これは我々も若い頃やってきた事。 順番。
だから下手打ったら怒られるのは仕方ないのである。
しかし使えんなぁ~・・・

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2nd.Jul.2017 南曽根公民館でそーめん
この日は町内で式典があった。
とても暑く汗を沢山かいたので式典終了後に公民館で涼んで呑んだ。
仲間達が家から肴や酒を持って来てくれた。
後輩の一人が高級ソーメンを持って来てくれた。
冷たいソーメンを啜って呑む焼酎は最高だった

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 16th.Jul.2017極真カラテのバーベキュー大会
今年の5月からこども達が始めた極真カラテ
我が家は新参者で、私は誰が誰だか分からない状態。
こうなったら頑張るしかない!と云う事で焼き台の炭をいこして
肉を焼く役目を買って出た。もちろん最後の汚れ作業も進んでやったYO
みんな良い人ばかりだったので良かった~
子どもたちも少しづつ友達が出来てる様で良かった