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Nepenthes x alisaputrana / Gunung Kinabalu   #5. ( N.burbidgeae x N.rajah )
 
 今日は妻がチビを連れて実家に帰ってるので私は一人で留守番。 先程まで町内の定例会に出席していて只今帰宅したところ。 明日は真昼間から12町連合会の親睦会で吞むので今夜は酒の誘いを断わって栽培記録だ!
 
 しかし今日もつくづく想ったが、私はなんてドン臭いオヤジなのであろうか・・・・・
家で煙草を吸っていて灰皿を取ろうとしたら手が椅子に当って灰皿の吸殻をおもいっきりブチまけてしまった。
ソファーもカーペットも灰まみれになって呆然とした。  ラーメンを作って食べようかと想ったら手が滑って床にブチ撒けるし、あさりの味噌汁をテーブルまで運ぼうとしたら子供のプラレールで足を滑らせてひっくり返って味噌汁をぶちまける。 なんせ足を滑らせたり手をぶつけて食べ物やジュースをしょっちゅうブチ撒けて台無しにしている。
他にも、手を滑らせて一眼レフのカメラを水を張ったバケツに落として新品同様のカメラをオジャンにしたり、温室に行こうとしたら水道のホースが足に絡まってこけて大怪我したり、温室でも数え切れないほどビール、焼酎、コーヒーを溢している。 吸殻入り缶コーヒーを間違えて一気飲みして嘔吐したことは記憶に新しい・・・・・
何で私はこんなに間抜けなんだろうか。 
でも仕事では絶対に失敗をしない。 作業を侮ると怪我をしたり命を落す危険なものも多く、丁寧かつ完璧な仕事をしないとお客様からの信用が無くなる事をとても恐れているから仕事には命を掛けて細心の注意を払っている。
流石に家の中でもピーキーに注意を払う必要は無いが、私の場合、家の中では赤ちゃん並にドン臭いのである。
嗚呼、情けない・・・・・・・
 
 今回は少し珍しいウツボカズラの栽培記録を記してみる。 N.x alisaputrana である。
未だ嘗て何処のナーセリーもクローンを販売した事が無く、海外でも本種を栽培している栽培家は誰も居ない。
またボルネオのウツボカズラはサイテスで保護されているので、厳密に云えば入手不可能なウツボカズラである。 入手するにはサイテスに附属される前の大昔に探検家に採取され国内で維持されているものを入手する他無い。
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 2011年 8月28日  ボロボロの草姿・・・・・
 
私はボルネオの高山性交雑種の御三家 N.x alisaputranaN.x kinabaluensisN.x trusmadiensis がとても好きであるが昔はどれもが入手不可能であった。 
近年になり Borneo Exotics が実生させたものが偶然の産物として N.x trusmadiensis のクローンを誕生させた事は幸運だ。 しかし本種の入手は叶わない・・・・・ 6年程前に山田食虫植物農園に本種の在庫(国内で栽培維持されている事実)を知った時は興奮したものである。 しかし価格面で手が届かなかった。 当時の私はまだ高山性種ネペンテスの栽培に自信が無く数十万円と云う価格は天文学的な数字に想えた。 しかしその後の試行錯誤で栽培法を確立し今では数十万のネペンテスに手が届く様になった。 枯らさなければ大きく育ち立派な子株を吹き増殖するのだから。
昔、現地で抜擢採取され国内で維持されている極上個体を手に入れる為に私は積極的に N.x alisaputrana を収集した。 
この5つ目となるアリサプトラナは某栽培家からの紹介で出逢えた。 
 
もう枯れるかもしれない株ですがそれでも良ければ頂芽部分を挿し穂にしてお安くお譲りします
 
危険な感じがしたが個を極める為に妥協は許されない。 もしかしたらとんでもない個体かもしれないのだから。
価格は格安(と云え3か月分のおこづかい相当)であったが、届いた挿し穂を見て落胆したのを想い出す。
 
 
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 成長点は萎縮し葉の裏は常在勤の一種に蝕まれた痕があり艶も無い。 
この頃の私は高山性原種ネペンテスを作る自信があり挿し木成功率も高かったので少々弱ったものでも何とでもなると云う自信に満ちていた。   しかし現物を見て血の気が引いた。 真夏に枯れかけの高山性種を挿し木・・・
この個体は茎の導水機能が低下しており天井からのシャワーを止めると5分もしない内に葉がシナシナに萎れてしまった。 つまり空気中の湿度でしか水分を吸収出来ないと云う事。 故に24時間シャワーを掛け続けていた。 
3度、茎を切り戻したがこの症状は止まらなかった。 2週間毎に殺菌剤を投与しながら水浸しで夏をなんとか越した。
 
 
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 去年2012年 8月 挿し穂導入1年後
 
導入後半年が経ち冬になって涼しくなっても新しい葉を展開する様子が一向に見受けられなかった。  
もう限界か・・・育成を諦めるべきかと想った春先に小さな葉を出した。 新葉を出した春先の時点ではまだ腰水管理だったがそれでもシャワーを止めると途端に萎れてしまう状態であった。  つまり発根していないと云う事である。
もうこの個体は駄目だと諦めながらも常時シャワーで放置維持。 
するとこの年の梅雨明け位から調子が上がり、薄く弱々しいながらも大きな葉を展開してくれる様になった。
一年掛かったが発根を確信して通常管理に切り替える事が出来た。 
結局、この年も一度も捕虫嚢を見る事は叶わなかったが・・・・・・・
 
 
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 今年2013年 5月25日 初めての捕虫嚢
 
まだ草姿は弱々しくロゼットの直径も35cmほど。 しかし小さな葉の割りには大きな袋。 しかもサイズの割りには素晴らしく良い形の袋筒体と唇! これは期待が持てる個体であると確信した。 流石は古の探検家が選別抜擢した個体の一つである。 この袋が出来るまでは、何となく個体に期待を持てなくなり、適当な価格で放出しようかと考えていたが、今回で正式にナンバーを付け栽培維持する事に決めた!
 
 
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 1983年 30年前、若き日の Robert Cantley 氏(現BEの代表)と N.x alisaputorana
 
30年前のロバート氏はかなりの男前である。 今でも男前であるが。
左が本種の下位袋(中位袋)で右が上位袋である。 何て素晴らしい形なのであろうか!
N.x alisaputorana は標高2,000m付近の N.burbidgeae N.rajah が混生している場所に比較的簡単に見つける事が出来き、とても古くから知られていた交雑種であるが何故か一度もクローンをり作出された事が無い。
こんなに素晴らしい交雑種だと云うのに・・・・・ 因みに現在はサイテスで保護されている上に、本種が自生している地帯は私有地になってしまっている為に自生地で観察する事も出来ない。 とても貴重な交雑種である。
 
 
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 現在着いている初めての捕虫嚢
 
【 良さ 】の片鱗が見えている。 堪らなく良い形の袋になる筈である。 愉しみだ。
 
 
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 現在の植物体
 
調子が出て来たと云っても他の#1.~#4.までの個体と比べるとまだまだ草姿が弱々しく、生育も悪い。
用土にも欠陥がある事は判っているので晩秋辺りに用土を変えて育成を促進するつもり。 愉しみィ!
 
 
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 左: N.burbidgeae x edwardsiana - seedling  右: N.burbidgeae x rajah ( N.x alisaputrana
N.バービジアエの交雑種2種。  N.burbidgeae x edwardsiana  は上位袋。  ちょっと遊んでみた♪
 
 
 
 
 
わ た し の か わ い い グ レ ム リ ン ズ
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 今朝、温室で園芸して遊んでたらチーコ♪とP-仔♪が起きてきた。  う~んかわいいねゑ!
O太♪は仮面ライダーか何かのDVDを一生懸命観ていたので来なかった。
今朝はゆっくり休めたのでゆっくり朝食をとって優雅に過せた。 とろとろに焼いたスクランブル・エッグにたっぷりのケチャップ。 よく焼いたソーセージとトースト、そして冷えた紅茶♪ 美味しかったYO~♪